【わかりやすい】線形代数の参考書おすすめ人気ランキング15選【教科書も】
2022/02/06 更新
目次
線形代数とは?
線形代数は、大学の基礎となる重要な分野です。多くの理系学部学科では初学年から学ぶことになります。数学だけでなく理工学部の内容を理解するためには、線形代数が必要不可欠です。最先端の研究分野やプログラミングにも線形代数が応用されています。
現代は、文系の仕事でも線形代数が必要なケースは増えています。しかし、線形代数に直結する行列を高校数学で学ばなくなったため、線形代数を学ぶのが難しくなっています。線形代数をきちんと理解するためには、参考書を選んで自分で学習することも大切です。
今回は線形代数の参考書の選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。線形代数の参考書を探している方は参考にしてください。ランキングは難易度やレベル・用途などを基準に作成しました。
線形代数の参考書の選び方
線形代数の参考書は中学生でも理解できるものから、高度なものまで幅広い難易度のものが出版されています。様々な用途のものがあり、練習問題の量なども考えて選ぶ必要があります。線形代数の参考書の選び方をまとめました。
難易度で選ぶ
線形代数の参考書は中学数学が分かれば理解できるレベルの入門書から、抽象的で難解な内容を扱った専門書などがあります。内容をしっかりと確認して、自分に合った難易度の参考書を選ぶことが大切です。
中学・高校の知識でもわかる!「入門書」
線形代数は大学で学ぶ数学の中でも初歩的な内容です。本来なら線形代数に必要な予備知識を高校でマスターしますが、現在の高校数学ではその部分を教えていません。そのため、入門書は高校で教えない行列をしっかりと解説したものが適してます。
最近の入門書はわかりやすさを重視して、高校レベルの内容から解説したものが増えました。マンガで線形代数を解説したものもあり、中には中学数学の知識があれば理解できる入門書もあります。ただし、入門と書かれた高度な専門書もあるので注意が必要です。
大学の教科書でも使われる「専門書」
大学で教科書として使用される専門書は、線形代数を本格的に学びたい方におすすめです。線形代数は抽象的で難解な内容も多くなります。わかりやすくするために厳密な解説をしていない参考書もあります。本質をしっかりと学ぶには、専門書が不可欠です。
ただし、専門書はタイトルだけでは難易度がわかないことも多いので注意しましょう。入門と書かれていても、初めて線形代数を学ぶ方では太刀打ちできないレベルのものもあります。専門書を購入する場合は、自分のレベルにあっているかしっかり確認することが大事です。
自分のレベルに合わせて選ぶ
線形代数の参考書は、様々なレベルの読者に合わせたものが出版されています。いきなりハイレベルな参考書を読んでも理解できずに挫折する危険もあります。段階的に力をつければ高度なものも理解できるようになるので、自分に合ったレベルの参考書を選ぶことが大切です。
【初級レベル】中学・高校の数学がある程度わかっている方
中学や高校の数学がある程度わかっている初級者レベルの場合は、初めて線形代数を学ぶための入門書が適しています。線形代数の意味やイメージなどを解説した参考書が多く、読むことで線形代数の概要を掴むのにおすすめです。
文系の方や線形代数を学ぶ必要のある社会人向けに書かれたものも多くあり、線形代数の応用例などを紹介するものもあります。初めて学ぶ方が線形代数の意味を理解するのには適していますが、初歩的な内容しか扱っていないものが多い点は注意が必要です。
【中級レベル】しっかり学びたい方や理系の方
しっかりと線形代数を学びたい方や理系の方は、大学で学ぶ線形代数の内容を網羅した参考書がおすすめです。ベクトル空間、線形空間、線形写像、固有値・固有ベクトルなどの内容がきちんと含まれているのか確認しましょう。
しっかりと計算して問題を解く力がつくものを選びましょう。練習問題が多いものがおすすめです。高校で行列が省かれてしまったので、行列を解説した参考書が勉強しやすいです。内容が網羅的な参考書でも、抽象的な解説をするものは難しすぎる場合があるので注意しましょう。
【上級レベル】線形代数について深く学びたい方や一通り勉強し終わった方
線形代数をより深く学びたい方や一通り勉強し終わった方は、線形代数の理論をより深く理解できる参考書がおすすめです。線形代数は参考書によって同じ概念でも定義が異なることが多く、様々な考え方を知ることで理解を深めることができます。
線形代数をより深く学ぶためには、抽象的な解説をする参考書がおすすめです。タイトルに「入門」と書かれた参考書も多いですが、かなり難解なので注意しましょう。しかし、一通り線形代数を学んだ後に読むことで、より深く理論を理解することができます。
より深く学ぶの適した問題集も販売されています。
用途で選ぶ
線形代数の参考書は、行列から解説したもの、網羅性の高いもの、問題演習が目的のもの、応用分野を解説したものなど様々な用途のものがあります。用途別の線形代数の参考書の選び方をまとめました。
行列が解説されたもの
初めて線形代数を学ぶなら、行列について解説された参考書がおすすめです。行列は元々は高校数学で学ぶ内容でした。行列の知識がないと線形代数を理解できませんが、現在の高校指導要領には行列が含まれていません。
大学で行列についても教えるのが普通ですが、線形代数の参考書は行列の知識が前提に書かれたものが多いです。最近出版された入門書などは行列について解説したものが増えていますが、古い参考書は注意が必要です。
行列の知識がないなら、行列から解説された線形代数の参考書を選びましょう。
網羅性が高いもの
線形代数が苦手な方は、まんべんなく学べる網羅性の高い参考書がおすすめです。線形代数が苦手な場合、2つの可能性が考えられます。大学の線形代数の内容が十分に理解できていない場合とベクトルや行列などの大学以前の内容が理解できていない場合です。
線形代数に関する網羅性が高い参考書なら、理解が十分でない部分からしっかり学び直すことができます。初めて線形代数を学ぶ場合も、網羅性の高い参考書がおすすめです。
問題演習ができるもの
しっかりと線形代数の内容を理解したいなら、問題演習のできる参考書がおすすめです。線形代数に関する解説を読んだだけでは、本当に理解することは難しいです。手を動かして問題を解くことでより理解が深まり、線形代数を使いこなせるようになります。
院試(大学院入試)を受ける場合も、問題演習は必要です。院試でも線形代数は非常に重要視されており、院試の過去問題集も発売されています。大学院での研究でも線形代数は重要な分野になるので、しっかりと問題演習をしておきましょう。
ベクトル解析などの応用分野に絞って解説したもの
線形代数の参考書は、応用分野に絞ったものも販売されています。線形代数は、ベクトル解析やプログラミング、量子力学などさまざまな分野で応用されています。プログラミングを深く学ぶ場合や量子力学を研究するには、線形代数の理解が必要不可欠です。
線形代数の応用に関して解説した参考書は、基本的な線形代数を理解してから読むものなのでレベルが高いものが多いです。ただし、プログラミングに必要な線形代数をのみを学べる参考書などもあり、線形代数が初めての人でも効率的に学べます。
問題の量で選ぶ
線形代数の参考書は、練習問題なしのもの、練習問題付き、問題を解くことに特化した問題集があります。問題の量によって、参考書の学び方も変わってきます。問題の量に注目して、線形代数の参考書の選び方をまとめました。
内容を理解することがメインなら「練習問題がないもの」
線形代数に苦手意識がある場合や初心者は、練習問題のない参考書がおすすめです。練習問題がない参考書は、その分解説が詳しく苦手な方向けにわかりすく書かれたものが多くなっています。本格的に線形代数学ぶ場合でも、最初の1冊として利用することができます。
ただし、本格的に学ぶ場合は、線形代数の内容が理解できているだけでなく問題を解く力が必要です。問題集などで問題演習を行って実力をつける必要があります。また、問題がない参考書が必ず初心者向けというわけではないので、注意しましょう。
実践的な力をつけたいなら「練習問題付き」
線形代数を理解するだけでなく、実際に使いこなせる実践的な力をつけたいなら練習問題付きの参考書がおすすめです。線形代数の内容を理解して、練習問題を解くことで実際に使いこなせる力が身に付きます。
問題の量は参考書によってかなり異なりますが、参考書は理解することがメインなので問題数の少ないものが多いです。理解しているか確認するための問題が多いので、問題の解答が略解しかない参考書も少なくありません。
大学院入試を受けるなら「問題集」
大学院入試(院試)を受ける場合や実践的な力を更につけたい場合は、線形代数の問題集がおすすめです。問題を解くためのものなので初めて線形代数を学ぶ方には向かないですが、参考書よりも多くの問題を解くことができます。
問題集も初歩的なものから応用レベルのもの、大学院入試対策になるものなど様々なレベルが出版されています。参考書ほど詳しくはないですが、問題の解説が詳しいものも多いです。独学で問題集を使う場合は、できるだけ解説がわかりやすく詳しいものがおすすめです。
応用分野から選ぶ
線形代数や日常生活に関わる分野や最先端の研究など様々な分野で応用されています。プログラミングは、非常に身近なところで線形代数が応用されている例です。応用分野に関連した線形代数の参考書の選び方をまとめました。
プログラミング
2020年からプログラミング教育が小学校でも必修化され、プログラミングの需要はどんどん高くなっています。コンピュータ言語の知識があれば、プログラミング言語でコードを記述できます。しかし、線形代数を応用しないとプログラミング自体を設計することはできません。
プログラミングをするための線形代数を解説した参考書も出版されています。プログラミングが必要分野で活躍するには、こういった参考書を読んでおく必要があります。
ディープラーニングなどの分野で線形代数の応用を解説した参考書を読めば、線形代数を学ぶモチベーションアップにもなります。
量子力学
量子力学は、物理学でも最先端の研究分野として注目されています。実験を行った場合、観測者がいてもいなくても、結果に影響しないのが普通です。しかし、量子力学では観測するだけで、結果が変わってしまうという非常に不思議なことが起こります。
量子を利用したGoogleの量子コンピューターが従来のPCの一億倍の速さで、最適化問題を解決したことも話題になりました。線形代数は、量子力学とも深い関係があります。量子の本質を明らかにする「波動方程式」と線形代数の固有ベクトル・固有値は、数理構造が同じです。
物理で最先端の研究分野に進みたいなら、量子力学と線形代数について解説した専門書を読んでおくべきです。
【初級者】線形代数の参考書の人気おすすめランキング5選
口コミを紹介
いきなり行列から入るのではなく、高校数学のベクトルから始まっているので、復習も同時にできて良いと思う。中にはベクトル積など高校では触れていないものもあるが解説が丁寧なので全く気にならない。
口コミを紹介
線形代数の本当にゼロからの解説書でした。特に内積の図形的意味は目からうろこでした。この本を読んでから高校の代数幾何に戻って学びなおしてみるといくつかの驚くべき発見があることでしょう。
口コミを紹介
大学の授業で行列を習ったが、今までいまいち理解できていなかった。この本は視覚的な部分で知識を補強できるだけでなく、文体も堅苦しくなく頭に入ってきやすいと感じました。
口コミを紹介
行列の計算方法はわかるが、なぜこうなっているのか?実世界のどんなことで役立つのか?丸暗記でなくイメージでつかむことはできないのか?とモヤモヤしていたのがスッキリしました。感謝です。
口コミを紹介
定義や証明だけでなく線形代数の概念をわかりやすく説明しているので初心者におすすめです。演習量は少ないので他の問題集で補いましょう
【初級者】線形代数の参考書の比較一覧表
商品 | 商品リンク | 特徴 | 著者 | 発売日 | ページ数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1
|
大学基礎数学 線形代数キャンパス・ゼミ |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
計算が非常に丁寧でわかりやすい |
馬場 敬之 | 2017/4/23 | 199ページ |
2
|
ゼロから学ぶ線形代数 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
線形代数をの図形的なイメージを理解できる |
小島 寛之 | 2002/5/10 | 2002/5/10 |
3
|
プログラミングのための線形代数 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
プログラミングに必要な線形代数が学べる |
平岡 和幸・ 堀 玄 | 2004/10/1 | 355ページ |
4
|
マンガ 線形代数入門 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
マンガで線形代数の導入が学べる |
鍵本 聡・北垣 絵美 | 2013/7/19 | 240ページ |
5
|
長岡亮介 線型代数入門講義 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
高校生でも理解できる |
長岡 亮介 | 2010/9/1 | 424ページ |
【中級者】線形代数の参考書の人気おすすめランキング5選
口コミを紹介
問題、解く方針、詳しい解説がついているのは大学の参考書でこの本くらいです。とても助かっています。購入すべき本です。
口コミを紹介
図説が多い。論理的にも感覚的にも理解できるように配慮されている演習書は中々見当たらないと感じている。微分積分(初等実解析)とのつながりも非常に参考になった。
口コミを紹介
論理の流れが分かりやすいです。線形代数に苦手意識がありましたが、克服できた気がします。
口コミを紹介
とにかくわかりやすい本です。初学者にもとてもオススメです。
来年から大学院に進学しますが、恥ずかしながら線形代数を良く理解しないまま通り過ぎてしまっていたのでこの本で復習しました。
口コミを紹介
高校で行列を学ばなかった学生にも独習が可能であり、この一冊で線型代数の基礎から発展的な内容まで十分に学ぶことが出来る。
【中級者】線形代数の参考書の比較一覧表
商品 | 商品リンク | 特徴 | 著者 | 発売日 | ページ数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1
|
チャート式シリーズ 大学教養 線形代数 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
チャート式の線形代数 |
加藤 文元 | 2020/4/17 | 448ページ |
2
|
詳解 大学院への数学―線形代数編 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
日常学習用にも使える大学院入試の過去問集 |
本田 龍央・五十嵐 貫・佐藤 義隆 | 2014/12/20 | 240ページ |
3
|
線形代数とベクトル解析 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
工学に必要な線形代数とベクトル解析が学べる |
E. クライツィグ | 2003/6/1 | 2003/6/1 |
4
|
手を動かしてまなぶ 線形代数 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
初歩から大学院入試まで |
藤岡 敦 | 2015/11/28 | 274ページ |
5
|
線型代数[改訂版] |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
行列から線形代数がしっかり学べる |
長谷川 浩司 | 2015/3/11 | 長谷川 浩司 |
【上級者】線形代数の参考書の人気おすすめランキング5選
口コミを紹介
この本は、大学1年生で学ぶような基本的な線形代数を知っている人向けです。数学科の2年生以上の線形代数を解説した教科書としては、現在普通に手に入る本では最良のものです。
口コミを紹介
「線型代数演習」で展開したものより詳しく丁寧に書かれていて他の本にはない最高のものに思えます。ジョルダンはこの本が一番。ジョルダン標準形の求め方が分かりや
すい。付録に双対空間,商空間,代数学の基本定理が付いていてこれまた分かりやすいです。
口コミを紹介
題材の取り上げ方もよく、意外に読みやすく思いました。特に、ジョルダン標準形の展開は新鮮味を覚えました。
案ずるより産むが易し。この書物を読む読者の理解力にはよりますが、得るものが多いです。
口コミを紹介
この本に書かれていることは線形代数において確かに重要なことばかりで、その理論の運び方は秀逸かと思われます。よってある程度線形代数を学ばれてきていて、さらに多角的な理解を必要としている方にはお勧めできる書籍と言えるでしょう。
口コミを紹介
これだけの問題を解くと、「ベクトル空間」という言葉が数学書に
出てきても恐怖心はなくなります。
【上級者】線形代数の参考書の比較一覧表
商品 | 商品リンク | 特徴 | 著者 | 発売日 | ページ数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1
|
線形代数の世界―抽象数学の入り口 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
線形代数の理解を深める |
斎藤 毅 | 2007/10/1 | 278ページ |
2
|
齋藤正彦 線型代数学 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
簡潔な文体で線形代数のエッセンスが掴める |
齋藤 正彦 | 2014/4/1 | 273ページ |
3
|
線型代数学(新装版) |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
海外でも評価の高い線形代数のバイブル |
佐武 一郎 | 2015/6/5 | 339ページ |
4
|
線型代数入門 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
50年以上支持され続ける名著 |
齋藤 正彦 | 1966/3/31 | 292ページ |
5
|
線型代数演習 |
楽天 詳細を見る Amazon 詳細を見る Yahoo!ショッピング 詳細を見る |
解説が丁寧な発展的問題集 |
斎藤 正彦 | 1985/3/1 | 322ページ |
まとめ
線形代数の参考書の選び方やおすすめランキングをまとめました。線形代数は数学の中でも非常に重要な分野で、文系の方にとっても無視できない分野になっています。自分に合った線形代数の参考書を選んでしっかり学習することが大切です。
本サービス内で紹介しているランキング記事はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2022年02月06日)やレビューをもとに作成しております。
線形代数の基礎になる高校数学の内容から、線形代数の基礎を丁寧に解説した参考書です。線形代数の入門書はわかりやすさを優先して、数式で理解するのを避けることもあります。しかし、この参考書は数式での理解を徹底しているのが特徴です。
原理原則に則った内容ですが、計算が非常に丁寧なので線形代数の基礎をしっかりと理解することができます。