梅の甘酸っぱさと、豊かな香りが癖になる梅酒。ただ美味しいと感じるだけではありません。健康にもうれしい力がある梅酒はお酒を飲み始めて日が浅い若い人から年配の方まで幅広い年代に愛されています。

梅酒にはクエン酸やピクリン酸、ビタミンやカリウムなど健康に欠かせない栄養素を含んでいるため、美肌や病気予防にもってこいです。家庭で作ることのできる手軽さも梅酒が古くから親しまれている理由と言えるでしょう。

梅のフルーティな味わいと香りを楽しむためには梅酒の豊富な種類を知っていろいろと試してみることをおすすめします。この記事で紹介する様々な梅酒の中からお気に入りを見つけていただければ嬉しいです。

梅酒はどれも同じ梅を使って製造されているわけではありません。梅の種類によって梅酒の味は変わりますので、梅酒を選ぶときには梅の種類に注目できます。梅の種類ごとに出来上がる梅酒の特徴について簡単にご紹介しましょう。

白加賀梅は果肉が厚いことで知られている梅です。種が小さいため梅干しや梅酒、漬け梅など様々な加工梅に適している梅です。白加賀は果実だけではなく、花も香りも他の梅に比べて美しく強いため材料として用いられることがあります。

江戸時代から生産が続いているため、梅酒に使われる梅の種類の中でも多い部類になります。肉厚で繊維が少ない白加賀梅でできる梅酒の甘みと酸味は絶妙なバランスが特徴で、ソーダ割りやカクテルベースの飲み方がおすすめです。

鶯宿梅は日本に古くから代々伝わる梅の種類であり、健康成分の豊富なことで有名です。南高梅の半分以下の収穫量ですから梅酒の材料として使われることは少ないでしょう。しかし、ミネラルの含有量が多い鶯宿梅の梅酒はみずみずしくて飲みやすいことが特徴です。

梅肉エキスに加工されることが多い鶯宿梅は梅肉を梅酒に入れているタイプに使われることがあります。クエン酸、鉄分、亜鉛などの健康を豊かにする栄養素豊富な梅酒を選びたい方は鶯宿梅が使われている梅酒がおすすめです。

豊後梅は日本全国で生産されており、観賞用として楽しむことのできる種類の梅です。梅の中でも酸味が少ないことが特徴で、杏子のような甘酸っぱい味わいとフルーティな香りはお酒が苦手な方でも楽しめる梅酒を作り出します。

果実の果肉が厚く、種が小さいので梅干しやジャムとしても親しまれています。寒さに強く甘みの強い豊後梅は、梅酒にさわやかな甘さを求める人におすすめです。

古城梅は別名「青いダイヤ」とも呼ばれています。それほど美しく、果実が堅いことが特徴です。生産量が多い南高梅よりも実の付き方がしっかりしているので、梅酒にはもちろん、梅肉エキスにもよく使用されています。

日本で生産されている梅の種類の中でも特に生産量が少ないため、古城梅から製造されている梅酒は希少価値があるでしょう。梅本来の旨みと甘み、酸味がしっかり味わえる古城梅の梅酒はとても人気です。

北陸や長野県で生産されており、ブランド化されている梅が竜峡小梅です。竜峡小梅は1～2cmほどの大きさで一つの実からは3～5gほどしか果汁を摂ることができません。5月から6月にかけて収穫ができる、早めに成熟する小梅です。

他の梅に比べて干すよりも漬けたほうが梅のおいしさを引き出すことができる竜峡小梅は梅酒にピッタリです。竜峡小梅のフルーティな香りとまろやかな酸味はブランデーなどのお酒と相性が良く、おしゃれなお酒の場にふさわしいといえるでしょう。

全国で生産されている梅の6割は南高梅です。南高梅と聞くと梅干しを思い浮かべる方が多いでしょうが、梅酒の原材料としてもよく用いられています。南高梅の果実は非常に厚さがあり、柔らかいものです。

ですから、梅干しや梅酒などの果肉の甘みや酸味を必要とする加工食品によく用いられます。南高梅の優しくてまろやかな甘みを楽しめるベーシックな梅酒は初めて梅酒を飲む方におすすめです。

梅酒はその名の通り、梅を酒に漬けこんでできるものです。しかし、どのような種類のお酒を用いるかによって梅酒の味は異なります。ブランデーや日本酒、焼酎などそれぞれのお酒による梅酒の特徴から選ぶのもおすすめです。

通常ホワイトリカーでつけられる梅酒もブランデーで漬けられているものは洋風な香りと味を楽しめるでしょう。ブランデーにもいろいろな種類があるため選ぶ必要があります。ブランデーのランクによっても価格は異なり、アルコール度数は13～20度ほどあり若干高めです。

ブランデーで漬けられた梅酒はストレートかロックで飲むのがおすすめですから、元々お酒が好きな方にぴったりです。中にはワインとブレンドされたものやはちみつで甘みを調節しているものもあるので自分の好みに合わせて選べるでしょう。

甘酸っぱくてとろりとした梅酒はブランデーや焼酎との相性が抜群ですが、日本酒を用いることもあります。日本酒で梅を付けるとサラっとしたさわやかな風味の梅酒になります。お酒初心者の方でも飲みやすく、おいしいと感じやすい梅酒です。

日本酒で漬けられている梅酒はストレートやロック、水割りなどの飲み方がおすすめですが、スパークリングワインとのブレンドも人気です。梅の柔らかくまろやかな味わいと日本酒の上品な味わいがバランスを整えてくれます。

本格的な梅酒といえば焼酎で漬けられたものです。ホワイトリカーは無味無臭なので梅本来の味わいを楽しめるという点ではメリットが多いのですが、焼酎で付けることによりお酒特有のまろやかさやコクを味わうことができます。

焼酎の種類によっても味は異なりますが、アルコール度数は他のお酒で造った梅酒よりも高くなり、お酒が好きな方にぴったりです。焼酎で漬けられた梅酒は飲む以外にもデザートの材料やトッピングとして用いられています。

梅酒を作るときには、梅とお酒だけではなく糖分やこだわりのトッピングを加えることがあります。ブレンドするものによって甘みや味が異なるため、自分好みの味を探すためにブレンドされている原料をチェックすることもおすすめです。

梅酒の甘みが苦手だけど梅酒の味は好き、という方におすすめのブレンド原料ははちみつです。ただ甘いだけの梅酒からまろやかで梅とお酒の味をしっかり楽しめる梅酒になります。

はちみつの上品でまろやかな甘みはロックで飲んでもよし、食事のテイストに合わせてソーダ割りや水割りで楽しむこともできます。ハチミツと梅のバランスがちょうど良いほど何度でも飲みたくなる梅酒になるでしょう。

梅酒は氷砂糖を使って甘みを引き出していますが、糖分を黒砂糖に変えることによって、よりコクのある上品な梅酒になります。黒砂糖は氷砂糖とは違い粉末状になっているため、何度がかきまぜて均等に甘さがいきわたるようにする工夫が必要です。

この工夫によって黒砂糖のさっぱりとした甘みとコクがうまく引き出されておいしい梅酒が出来上がります。梅と黒砂糖の香りが食欲を引き出してくれることでしょう。紅茶との相性も抜群です。

梅酒の中でも「濁り酒」と呼ばれているものにはすり下ろした梅肉が入っています。梅酒は梅をお酒で漬けこんだエキスだけを楽しむものではなく、果実感も楽しめるお酒なのです。梅肉のトロッとした食感を楽しむことができます。

お肉料理との相性が抜群で、調味料としても使用できます。また、食後のデザートとして濁り酒の梅酒を味わうのもおすすめです。梅酒の中でもより果実感を味わいたい方におすすめします。

梅酒にはいろいろな種類があります。梅の種類、お酒の種類、作り方によって様々な風味の梅酒ができあがるのです。

では、人気ブランドからスーパーでも買える身近な梅酒まで、人気のオススメ梅酒ランキング10選をご紹介しましょう。

梅酒はお酒の独特な風味が苦手な方でも気軽に楽しめるお酒です。老若男女みんなで人気の梅酒を飲んでみませんか。爽やかな甘みが特徴の梅酒はお酒初心者の方にもオススメです。

ご紹介した10選の人気梅酒ランキングの中から気になる1本を見つけてみてください。梅やお酒の違いも感じながら是非梅酒を楽しみましょう。