これから自分でドラムを始めたい方や、子供にドラムを始めさせたいという方。練習の度にスタジオに通うのは大変ですよね。本物のドラムを買っても防音環境がない家だととてもじゃないけど叩けません。

電子ドラムならば自分以外にはただのパッドを叩いてるような音しかしないためご自宅でも安心してドラムを始められます。

そこで今回は電子ドラムの選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。購入を迷われてる方はぜひ参考にしてみてください。記事の最後には演奏性と防音性を両立する方法も紹介していますので、最後までチェックしてみてください。

ここでは「素材」、「ペダルの種類」、「サイズ」、「機能」、「価格」、「メーカー」を選び方のポイントとします。それではそれぞれどのように違うのかをご紹介いたします。ご自身に合った選び方を見つけていきましょう。

本物のドラムはそれぞれの太鼓に張った皮やシンバルを叩いて音を鳴らしますが、電子ドラムはパッドと呼ばれるものを叩きます。パッドは素材によって耐久性や消音性が違い、更には叩いた時の跳ね返り具合も素材によって変わっていきます。

ゴムでできたゴムパッドは跳ね返りが強く硬い素材です。消音性能もそれほど高くなく、跳ね返ってくる感覚も本物のドラムとは違うのでリアルな打感や消音性を求めている方には向いていません。

しかしゴムパッドは安価なものが多く耐久性も優れているためコスパを重視する方におすすめです。ですが硬めの素材のためにスティックの扱いになれないまま練習を続けていると手首を痛めてしまう恐れがありますので注意が必要です。

生ドラムに近い感覚で練習したい方にはメッシュパッドを搭載した電子ドラムがおすすめです。叩いた時の跳ね返り方が本物のドラムの感覚に近いため、電子ドラムから生ドラムに移った時に違和感なくスイッチできます。

またメッシュパッドは衝撃を吸収してくれるような柔らかい素材なので消音性能が高く、家族が住んでいる家やアパートでも安心して練習できます。中には跳ね返り方を調節できるモデルもあります。

シリコンパッドを搭載した電子ドラムは、メッシュパッドよりも更に生ドラムに近いリアルな感覚で練習ができます。消音性能はメッシュパッドより若干劣るものの振動が伝わりづらくなっているため、周りを気にせず練習することが出来ます。

ゴムパッドやメッシュパッドを搭載した電子ドラムよりも価格帯はやや上がってしまいますが、生ドラムの質感にとことんこだわりたいという本格的な商品をお探しの方におすすめです。

電子ドラムのフットペダルには大きく分けてドラムペダルタイプとスイッチタイプの2つがあります。それぞれメリットデメリットがありますのでここからはこの2つののペダルの違いについてご紹介します。

ドラムペダルタイプを採用した電子ドラムでは実際にペダルを踏むことでビーターやハイハットが動くため、本物のドラムと同じような感覚で練習ができます。本物と同じ動きをするので手っ取り早くドラムの感覚がつかめます。

デメリットは、実際にペダルと連鎖してビーターが足元のパッドを叩くため、衝撃が床に伝わってしまう事です。下の階に誰かがいるアパートなどの場合はその振動によって騒音問題になってしまう可能性があります。

スイッチタイプを採用した電子ドラムでは実際に足の動きに合わせて何かう動くわけではなく、デジタルで処理して音を出すため感覚は生ドラムと違いますがドラムペダルタイプほど衝撃を床に伝えません。

しかし結局スイッチタイプのものを踏むときに足で強く踏みつけると騒音問題に発展しかねないので、基本的に電子ドラムの下には防音マットや防振マットを敷くなどして対策をとることがおすすめです。

電子ドラムはコンパクトなものが多いですが、物によっては生ドラムと同等のスペースが必要になるものがあります。それとは逆に折りたためたり元々小型で持ち運びができるものもあるので、確保できるスペースや使用する場所を考えて購入するようにしましょう。

あまりスペースに余裕がないという方はとにかく小型のものがおすすめです。常時セットできるスペースが用意できるならば、そのスペースに合ったサイズのものを選ぶようにしましょう。

おすすめはハイハットがスタンドタイプでないもの、バスドラムが小さいものです。また電子ドラムの大きさはパッドの数や骨組みによって変わってきます。点数が少ないものを選んでコンパクトに設置できるものもおすすめです。

常時設置できるスペースが無いのであれば折りたたんでしまえるものを購入することをおすすめします。練習するときだけ広げて終わったらパッドとシンバルを装着したまま簡単に折りたためる商品もあります。

また本物のドラムとは離れてしまいますが、使わない時はクルクルと巻いてしまっておけるポータブルタイプの電子ドラムもあります。これであれば持ち運び可能な電子ドラムとしても、おもちゃ感覚で子供に遊びながらドラムを覚えさせるのにも適しています。

電子ドラムにはメトロノームやリズムマシンといったトレーニング機能や採点機能を備えていたり、スピーカーやヘッドホンに接続できるもの細かい奏法に対応しているものなど様々です。1つずつ取り上げてご紹介します。

メトロノームを鳴らしたり、規則正しいリズムで叩けているかをチェックするタイムチェック機能やコーチモードを搭載している電子ドラムは初心者におすすめです。

また専用のアプリと連携して楽譜を表示したり、スマホのライブラリからお気に入りの曲を選ぶと自動で解析して練習用のテンポを検出したり、更には演奏動画を作成してチェックできたりなど、効率的にトレーニングをすることが出来る電子ドラムもあります。

採点機能では叩いたタイミングのズレをゲーム感覚で画面で確認できる機能です。メトロノームか曲に合わせてドラムを叩くと、正確なタイミングで叩けているかをチェックして点数をつけてくれます。

初心者のうちは、何も聞かずにドラム叩くよりもメトロノームや楽曲などの一定のリズムを聞きながら叩くことでリズム感を養えます。そういった意味では採点までしてくれるこの機能はとても重宝しますね。

電子ドラムは電気式のドラムなのでPCと接続したり音量を調節することが出来ます。弱い力で叩いても思い切り叩いた時のように設定することで、優しくたたいてるのに臨場感のある音を出すことが出来るので練習に熱が入ります。

電子ドラムはエレキギターのように自分のお気に入りのスピーカーに接続して音を鳴らすことが出来ます。スピーカの音色調整が利くので自分の好みの音にして練習するのもいいでしょう。

また、更なる騒音対策として、ヘッドホンを接続して自分にしか音が聞こえないようにすることもできます。こうすれば自分以外にはパッドを叩いてる音しか聞こえなくなります。音漏れも防ぐためには密閉度の高いヘッドホンを使うといいでしょう。

音源モジュールとは、パッドを叩いた時に鳴るサンプリングされた音のことです。電子ドラムによっては名器と呼ばれるドラムセットや様々なジャンルに対応できるよう1000種類を超える音源モジュールを搭載したものもあります。

自宅での練習用でも音にこだわりたい方、もしくは実際にライブなどでも電子ドラムを使いたい方はよりリアルにこだわって作られた音源モジュールを搭載した電子ドラムをおすすめします。

リムショットには2種類あります。まずオープンリムショットとはスネアやタムなどのフチと打面を同時に叩いた時になる抜けの良いスカっとした音を出す奏法で、ロック、ジャズなどのあらゆるジャンルで使用します。

クローズドリムショットはスティックをドラムヘッドにつけた状態でスネアのフチを叩くカッと歯切れのいい音を出す奏法です。ジャズやボサノバ、J-Popなどこちらもあらゆるジャンルで使います。これに対応していない電子ドラムもありますので注意しましょう。

シンバルを叩くとシャーンと伸びた音を出しますが、チョーク機能がついていると叩いた後に手でシンバルパッドをつかむことで音を止めることが出来ます。

これはバンド演奏などで一斉に演奏を止める時など、楽曲の最中にキメが入るところで使用するテクニックです。この機能が無いと自分だけ間延びした感じになって締まらないので搭載していない電子ドラムを購入する際は注意しましょう。

これからドラムを始めるとなると電子ドラム以外にもいろいろ必要になってきます。例えば椅子、スティック、ヘッドホン、譜面台など様々です。

スターターセットには、これらのものがセットで付属しているのでまず最初に何をどう揃えたらいいか分からないという初心者の方におすすめなセットです。

電子ドラムの価格帯は性能によって3万円～50万円程度と様々なものがあります。高級なものほどより生のドラムに近い打感と音を搭載していて、ライブでも使用することが出来ます。自分が求めている事によってはコスパがいいものでも十分な可能性があります。

自宅での練習方法が無いけどいちいち外のスタジオまで練習しに行くのは面倒だしお金もかかります。とりあえず自宅でもドラムの練習がしたいという方にはコスパの良い電子ドラムを購入してみてはいかがでしょうか。

練習用のパッドだけだと雰囲気が出ないので雰囲気だけでも本物のドラムを叩いてる感覚で練習したいという方におすすめです。

ただパッドを叩くだけでは満足できないのでもっと質の高い練習がしたいという方はトレーニング機能が搭載された電子ドラムがおすすめです。自分の叩いたフレーズを確認して採点したり動画も撮れるのでどこが悪いかをチェックできます。

また、リムショット機能やチョーク機能など様々な奏法に対応している電子ドラムであればより本物のドラムに近い感覚で練習することが出来ます。

電子ドラムは中々高価なものです。比較的安めのものを購入しても結果的に失敗だったなんてこともあり得ます。そこでまず最初の1台目は中古品を買うというのも手です。

電子ドラムはオークションサイトやリサイクルショップなどでも頻繁に出回っています。まずは安めの中古品でお試し用として購入してみて、それを利用しているうえで気づいた不満点などを洗い出し、2台目を買うときにお気に入りを探すというのもありですね。

電子ドラムは様々なメーカーが発売しており、それぞれメーカーごとに特徴が違います。ここではヤマハ、ローランド、アレシスの3社を例に出してご紹介していきます。

ヤマハはピアノやエレクトーン、管楽器、ギター、電子ドラムなどさまざまな楽器を製造・販売し、バイクやジェットスキーなども販売しています。電子ドラムでは生ドラムの打感を再現したシリコンパッドのDTXシリーズが有名で広い価格帯で取り扱っています。

ローランドは電子ピアノやシンセサイザーなどの電子楽器を製造・販売しているメーカーです。電子ドラムでは、メッシュヘッドのV-Drumsシリーズが有名で人気が高く、ハイグレードの電子ドラムはプロ用のライブ機材としても評価されています。

アレシスはキーボードや電子ドラム、スピーカーなどを製造・販売しているアメリカの会社です。比較的に価格の安い商品が多いですが、低価格帯にしては性能のいいコスパの高い電子ドラムを製造しているのが特長です。

電子ドラムを設置するのは防振マットを敷いておくと床に振動が伝わらず、また部屋を傷つけないのでおすすめです。防振性や防音性はもちろんですが、椅子をまでカバーして演奏中もずれないような演奏性も考えて選ぶようにしましょう。

同じ厚みだったり、遮音等級で比較できない場合については、面積あたりの重さが重いものほど密度が高く、防音性が高くなりますので、迷った場合は重量で比較して決めるという方法もおすすめです。

今回は電子ドラムの選び方のポイントとおすすめ商品をランキング形式でご紹介しました。これからドラムを始める方も、もうドラムを始めていて自宅での練習用に購入を検討している方も、参考にしていただければ幸いです。