フランス文学のおすすめ人気ランキング10選【有名な小説やベストセラーも!】
2022/01/26 更新
フランス文学はロマンの宝庫!
フランス文学というと、どんなイメージを持たれるでしょうか。恋愛小説?自然主義?シュールレアリスム?実は、そのどれもが正解なのです。一口にフランス文学と言っても、そのジャンルや傾向はさまざま。しかも長い歴史を誇っていますから、時代ごとにいろいろな特徴を持った作品が存在しています。
こう言うと何かとっつきにくい印象ですが、別の言い方をすると、さまざまな面白さを持つ小説がたくさんあるということになります。小説好きな人からすると、宝の山といってもいいほどです。
そこで今回は、数えきれないフランス文学の傑作の中から、おすすめを10作品選んでご紹介します。文学初心者の方はもちろん、何となくフランスに興味があるという方も、ぜひ参考にしてみてください。
フランス文学の選び方
ジャンルで選ぶ
小説を選ぶ時に気になることはいろいろありますが、やはり一番は「どんな分野の話か」ということではないでしょうか。そこでまずは、ジャンル別のフランス文学の特徴について見ていきましょう。
恋愛小説
フランス文学と聞いて、まずはこのジャンルを思い浮かべる人が多いかもしれません。それほどフランスといえば恋愛主義の国というイメージがありますが、そのイメージも的外れではないほど、恋愛小説はたくさんあります。
しかも単純なロマンスだけではなく、登場人物の繊細でち密な心理を描いているという点が特徴となっています。むしろ、恋愛を軸にした人間の心理を描くことに主眼があると言えます。
フランスでは古くから恋愛小説が書かれてきましたが、代表的なものではアベ・プレヴォーの「マノン・レスコー」や、スタンダールの「赤と黒」、フローベールの「ボヴァリー夫人」などがあります。
幻想文学
フランスでは、幻想的な物語を扱った文学も盛んに書かれてきました。イギリスのゴシック小説などに影響を受けて19世紀の初頭から盛んになり、以後今日にいたるまで、数多くの名作が生まれています。
作品の傾向は幅広いものの、神秘的なできごとを通じた怪奇・恐怖的な世界を描いているものが多くなっています。近代的な合理主義に対抗して生まれたジャンルですが、今読んでも面白さは色褪せません。
代表的な作品には、ヴィリエ・ド・リラダンの「未来のイブ」や、ブルトンの「ナジャ」などがあります。
大衆小説
フランスでは、大衆に向けたエンターテインメント小説も古くから人気を集めてきました。フランスの大衆小説は19世紀ごろから盛んになりだし、数多くの有名作家や傑作を生み出しています。それらの多くは、現在でも世界中に大勢のファンを持つほど愛好されています。
小説の内容はさまざまで、冒険小説やミステリー、SFなど、多岐にわたっています。影響力も大きく、日本でもフランスの大衆小説に触発されて、さまざまな作品が生み出されました。
代表的な作品では、ユゴーの「レ・ミゼラブル」やデュマの「三銃士」、ヴェルヌの「月世界旅行」などがあります。
著者で選ぶ
ジャンルと共に気になるのが、「誰が書いたのか」ということでしょう。著者の名前は、小説選びにおいてはとても重要です。フランスには世界的に有名な文学者が大勢いますが、代表的な作家を紹介していきましょう。
アレクサンドル・デュマ
アレクサンドル・デュマは19世紀の人物で、フランスで最も有名な小説家の1人です。多作家として知られ、生涯で257作品に及ぶ小説と、25の戯曲を執筆しました。同じく作家だった同名の息子と区別するため、「大デュマ」の名で呼ばれることもあります。
デュマ作品の特徴は、月並みですが、「とにかく面白い」という点にあります。その魅力は時代に関係なく、いつ読んでも色褪せることはありません。事実、彼の作品は現在でも世界中で読まれているだけでなく、映像化もされ続けています。
デュマは膨大な作品を残しましたが、代表作としては、「モンテ・クリスト伯」や「三銃士」、「黒いチューリップ」などが挙げられます。
サン=テグジュペリ
サン=テグジュペリは、作家としてだけでなく、飛行家としても知られた人物です。1900年に生まれた彼は、1944年に地中海で行方不明になりますが、その時も自由フランス空軍のパイロットとして出撃中でした。
サン=テグジュペリは、自身のパイロットとしての経験を反映させた作品で知られています。1931年の「夜間飛行」では、危険な夜間飛行に挑むパイロットを通し、人間の尊厳を描いて高い評価を得ました。
彼の作品は、ロマンや勇気といった人間のすばらしさを描いていて、とても感動的です。世界中にファンが存在し、日本でも宮崎駿監督など、信奉者が数多くいます。
フランソワーズ・サガン
フランソワーズ・サガンは、20世紀に活躍した女性作家です。本名はフランソワーズ・コワレで、「サガン」は小説「失われた時を求めて」の登場人物の名にちなんだペンネームになります。
早熟の天才として知られ、18歳で鮮烈なデビューを飾って以来、話題作を次々に発表してきました。晩年は財政難や健康問題などに苦しんだものの、69歳で亡くなるまでに数多くの作品を残しています。
サガンは作品と同じかそれ以上に、その破滅的な人生が注目を集めてきました。莫大な資産を持ちながら、浪費と遊興でそれらをすべて食いつぶしてしまうというロックスターのような生き様は、今でも多くの人の興味を惹きつけています。
形式で選ぶ
ジャンルや著者だけでなく、作品の形式についても、作品を選ぶ上では重要なポイントでしょう。ここでは、さまざまな作品形式の点から見たフランス文学の選び方について見ていきましょう。
長編小説
長編小説のだいご味と言えば、大河的なストーリーをじっくりと味わえるということでしょう。数多くの登場人物の運命が絡み合って、翻弄されていくさまを詳細に眺めることができます。
もちろん、フランス文学にも数々の長編小説の傑作があります。代表的なところでは、ユゴーの「レ・ミゼラブル」やプルーストの「失われた時を求めて」、デュマの「モンテ・クリスト伯」などが挙げられます。
長編小説は、いきなり挑戦すると途中で挫折する可能性もありますが、読書好きの人にとっては魅力の多い形式となっています。とにかく読み応えのあるものが読みたいという人にはおすすめです。
短編小説
長編小説とは逆に、ボリュームの少ない短編小説もおすすめです。短編小説は、比較的短い時間で読めるというのがメリットですが、短いからといって中身が薄いわけではなく、むしろ強烈な印象を残す作品が多くあります。
フランス文学の短編作家としては、モーパッサンが代表的な人物でしょう。その他にもアポリネールやデュラスといった作家が優れた短編を残しています。
短編小説は文学愛好者にも人気の高い形式ですが、初心者にとっても入りやすくなっています。フランス文学をまだ読んだことがないという方の入口としては、ぴったりでしょう。
戯曲
戯曲とは、簡単に言うと演劇用の台本のことです。舞台で上演されることを前提として書かれていますが、それ自体が文学作品として扱われるものでもあります。戯曲の魅力のポイントは、台詞主体なので、生き生きとしたキャラクターを想像できるという点にあります。
フランス文学には、すぐれた戯曲作品が多く存在します。モリエールの「ドン・ジュアン」や「人間嫌い」、ベケットの「ゴドーを待ちながら」などがその例ですが、演劇好きな人としては、こうした形式も大きな魅力を感じられるでしょう。
フランス文学の人気ランキング10選
新潮文庫
ナナ
自然主義文学の傑作
続いてご紹介するフランス文学の人気作品は、エミール・ゾラ作「ナナ」です。ゾラは19世紀フランスを代表する文学者で、自然主義文学の提唱者としても知られています。代表作の「居酒屋」は、当時のフランスで一大センセーションを巻き起こすほどの評判となりました。
「ナナ」は、その「居酒屋」の主人公である女性ジェルヴェーズの娘ナナを主役に据えた物語です。貧しい家に生まれたナナは、舞台女優として衝撃的なデビューを果たします。その後高級娼婦となった彼女は、上流階級の男たちを次々に翻弄して破滅させていくのですが…。
主人公ナナの奔放で魅力的なふるまいとともに、当時のパリの上流社会の腐敗ぶりも描かれており、人間の弱さや猥雑さが容赦なくあぶりだされています。ストーリーは悲劇的ですが、独特のエネルギーが強く感じられる一作となっています。ちょっとこってりした作品が読みたいという人には、おすすめです。
ジャンル | 自然主義 | 著者 | エミール・ゾラ |
---|---|---|---|
形式 | 長編小説 |
光文社古典新訳文庫
シラノ・ド・ベルジュラック
報われぬ愛に生きる男のダンディズム
8位に紹介するのは、戯曲作品です。「シラノ・ド・ベルジュラック」は、エドモン・ロスタンによる1897年の作品で、実在のフランスの剣豪をモデルにした恋愛物語となっています。初演以来大変な評判となり、以後はフランスだけでなく、世界的にも有名な古典としてその名が知れ渡っています。
主人公のシラノ・ド・ベルジュラックは、文武両道に秀でた才人ながら、大きすぎる鼻を持つが故に女性に愛されないという悲劇の人物。彼は美しい従妹のロクサーヌと、友人である美男子クリスチャンとの仲を取り持とうと奔走しますが、実はシラノもロクサーヌに対し、密かな思いを抱いていたのでした。
自分の思いを隠して、友人のためにあれこれと世話を焼くシラノの義侠心は、洋の東西を問わず喝采を浴びました。何度も映画化されており、今なお人気は衰えません。ストレートにロマンティックな話を読みたいという方には、ピッタリの作品です。
ジャンル | 恋愛劇 | 著者 | エドモン・ロスタン |
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形式 | 戯曲 |
新潮文庫
ボヴァリー夫人
結婚の理想と現実をシビアに描く名作
こちらは8位とは打って変わって、恋愛の理想と現実を残酷に突きつける作品です。「ボヴァリー夫人」は、ギュスターヴ・フローベールが1856年に発表した作品で、フランス文学における傑作として知られています。
物語の主人公、ボヴァリー夫人は田舎の平凡な暮らしに幻滅し、小説などの影響から上流階級の暮らしに憧れるようになります。やがて彼女は、不倫や不釣り合いなぜいたくに身を染めていくのですが…。
ボヴァリー夫人とその家族がたどる悲劇は、現代でも起こりうる話で身につまされます。その一方で、登場人物に読者自身の姿を重ねることも多い、鏡のような作品でもあります。こちらも読みごたえの大きい、重厚な読後感が味わえる一作となっています。
ジャンル | 恋愛小説 | 著者 | ギュスターヴ・フローベール |
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形式 | 長編小説 |
新潮文庫
悲しみよ こんにちは
天才少女による鮮烈なデビュー作
6位にご紹介するのは、フランソワーズ・サガンの「悲しみよ こんにちは」です。サガンは前にも触れたように、18歳でデビューを飾って以来、一貫してフランス文学界のスターとして、世間にさまざまな話題を振りまきました。本作品は、その衝撃のデビュー作となります。
物語は、当時のサガン自身の心象が色濃く反映されています。主人公セシルは17歳の少女で、父親は名うてのプレイボーイ。気楽な生活を楽しんでいたセシルですが、父の再婚話に不安を感じてある計画を思いつきます。しかし、そこには思いがけない結果が待っていました。
17歳の少女の揺れ動く心情をリアルにとらえた本書は、たちまち世界中の人々をとりこにしました。現在でもファンは多く、折に触れて映像化や新訳が行われています。みずみずしく繊細な小説が読みたいという方には、うってつけの作品でしょう。
ジャンル | 青春小説 | 著者 | フランソワーズ・サガン |
---|---|---|---|
形式 | 長編小説 |
光文社古典新訳文庫
恐るべき子供たち
今なお強烈な印象を残す問題作
おすすめの人気フランス文学作品、5位に挙げるのは、「恐るべき子供たち」です。著者は才人ジャン・コクトーで、彼が40歳の時にわずか3週間ほどで書いた小説になります。早熟な才能などに対して使われる「アンファン・テリブル」という言葉は、この作品が元となっています。
物語の登場人物は、エリザベートとポールという十代の姉弟。そして美少年ダルジュロスと、彼にそっくりな少女アガートの登場によって、姉弟の世界が壊れていく様が鮮烈に描かれます。
少年少女たちが織り成す愛憎模様と、その結果の悲劇が何とも言えない余韻を残す作品。物語のボリュームも少なめで、こちらもフランス文学入門編としては格好の一冊でしょう。
ジャンル | 悲劇 | 著者 | ジャン・コクトー |
---|---|---|---|
形式 | 中編小説 |
新潮文庫
海底二万里
色褪せないSF冒険小説の傑作
第4位に挙げた作品は、ジュール・ヴェルヌの「海底二万里」です。ジュール・ヴェルヌと言えば、SFの始祖として絶大な人気と影響力を誇る作家。数々の傑作を書いたヴェルヌですが、中でも高い人気を誇っているのが、1870年に発表されたこの作品になります。
物語は、謎の潜水艦ノーチラス号の暗躍と、その船内に囚われた3人の男たちの不思議な冒険が描かれます。次から次に現れる驚異の光景と共に、ノーチラス号を操る怪人物・ネモ船長のカリスマも、本作の魅力の1つとなっています。
この作品は人気の高さゆえに、たびたび映像化されています。日本でも、アニメ作品の「ふしぎの海のナディア」で、「海底二万里」の設定が多く使われました。わくわくするような不思議な物語が読みたいという人には、おすすめの作品です。
ジャンル | 大衆小説 | 著者 | ジュール・ヴェルヌ |
---|---|---|---|
形式 | 長編小説 |
岩波文庫
モンテ・クリスト伯
全てを奪われた男の壮絶な復讐劇
第3位にご紹介するのは、アレクサンドル・デュマの傑作「モンテ・クリスト伯」です。こちらも世界的に人気の高い作品で、何度も映像化が行われています。
舞台は19世紀初頭のフランス。船乗りのエドモン・ダンテスは謀略で許嫁を奪われた上、讒言によって孤島の牢獄へ送られてしまいます。しかし、牢獄で知り合った人物から莫大な財宝の隠し場所を教えられると、命がけの脱獄を企てて成功。大富豪となった彼は、自らを陥れた者たちへの復讐を開始するのでした。
デュマの代表作として無類の面白さを誇る本作は、一度読み出すと止まらないパワーがあります。長い物語ですが、最後まで一瞬も飽きさせません。とにかく面白い本が読みたいという方には、ぴったりの作品でしょう。
ジャンル | 大衆小説 | 著者 | アレクサンドル・デュマ |
---|---|---|---|
形式 | 長編小説 |
新潮文庫
星の王子さま
世界中で愛される珠玉の寓話
いよいよ第2位ですが、こちらも世界的に有名な童話「星の王子さま」です。作者は前にも紹介したサン=テグジュペリで、1943年にアメリカで発表されました。
物語の主人公であるパイロットの「ぼく」は、不時着したサハラ砂漠で不思議な男の子に出会います。その子供は自分を遠い星からきた王子だと言い、「ぼく」にこれまでの体験を語って聞かせるのでした。
「星の王子さま」は童話の体裁をとりつつ、さまざまな寓意が込められた奥深い作品となっています。その魅力は、幅広い世代を惹きつけてやみません。折に触れて何度でも読み直せる、不朽の傑作となっています。
ジャンル | 幻想文学 | 著者 | サン=テグジュペリ |
---|---|---|---|
形式 | 童話 |
新潮文庫
赤と黒
実際の事件をもとにした衝撃のドラマ
それでは第一位の作品をご紹介しましょう。最後に挙げるのは、スタンダールの「赤と黒」です。こちらもまた、フランス文学でもっとも有名な作品の1つとなっています。
主人公ジュリアン・ソレルは、貧しさから抜け出すために宗教界での出世をもくろみます。彼は望み通りの栄達を遂げていきますが、2人の女性との出会いによって運命が狂わされ、やがて悲劇的な結末を迎えることに…。
こちらの作品は、実際の事件をもとにスタンダールが社会批判を込めて執筆したものです。青年の激しい野心と、彼が経験する2つの恋がドラマチックに描かれており、読むものを強烈に惹きつけます。恋愛小説としても青春小説としても、普遍的な魅力を持つ傑作小説です。
ジャンル | 恋愛小説 | 著者 | スタンダール |
---|---|---|---|
形式 | 長編小説 |
フランス文学のおすすめ商品比較一覧表
商品 | 商品リンク | 特徴 | ジャンル | 著者 | 形式 | |
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1
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赤と黒 |
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実際の事件をもとにした衝撃のドラマ |
恋愛小説 | スタンダール | 長編小説 |
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世界中で愛される珠玉の寓話 |
幻想文学 | サン=テグジュペリ | 童話 |
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大衆小説 | アレクサンドル・デュマ | 長編小説 |
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悲劇 | ジャン・コクトー | 中編小説 |
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結婚の理想と現実をシビアに描く名作 |
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自然主義文学の傑作 |
自然主義 | エミール・ゾラ | 長編小説 |
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モーパッサン短篇選 |
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短編小説の名手による代表作15編 |
自然主義 | ギ・ド・モーパッサン | 短編集 |
まとめ
以上、おすすめのフランス文学を10作品紹介してきました。もちろん、このほかにもすぐれた作品は数多くありますが、まずは入門編として、比較的読みやすい作品をチョイスしてみました。これらの作品が気に入った方は、ぜひよりディープな作品にもチャレンジしてみてください。
本サービス内で紹介しているランキング記事はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2022年01月26日)やレビューをもとに作成しております。
最初にご紹介するのは、モーパッサンの短編集です。モーパッサンは「女の一生」などの長編でも知られていますが、短編の名手としても有名で、長編6本に対し約260本の短編を残しました。
ご紹介した本は岩波文庫の1冊で、モーパッサンの短編から厳選した15本が収録されています。主な収録作品は、「ジュール伯父さん」「首飾り」「椅子直しの女」など。いずれも珠玉の作品で、一編ごとに深い余韻が味わえるようになっています。
モーパッサンの短編は、その鋭い観察眼によって、的確かつ抑制の効いた描写がなされているのが特徴です。適度なブラックユーモアもあり、刺激的で読みやすくなっています。何よりも人間の素直な在りようが描かれていて、現代人でも自然に物語へ入れるのが魅力でしょう。また短編なのでさらっと読めますから、フランス文学初心者の方にとってはピッタリの一冊です。